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データ保管庫、NAS

2017
31
おはようございます、EPです。

今日は「NAS」という機器について話をしていこうと思います。

NASの概要


258_1473760219_TS-231P_Right-angle-of-elevation.png QNAP(https://www.qnap.com/ja-jp/product/model.php?II=258)より引用

NASはNetwork Attached Storageの略で、その名の通りネットワークに接続するタイプのストレージです。以前の記事でも紹介しましたね。

ここでいうネットワークは基本的にLANを指します。(LAN以外に繋げちゃ駄目です。データを盗まれます)つまり、自宅のLANに接続して使用し、LANに繋がっている全ての機器からアクセス可能なストレージということです。

ストレージにはいろいろな種類があります。USBメモリーや外付けHDDなんかは身近なストレージですね。大抵の場合はUSBで1台のパソコンに繋げますが、NASはLANケーブルでルーターに繋げます。

NASの特徴の1つとして、データを安全に管理できるという点があります。

NASというのは、内部的にはパソコンとそう変わらないシステム構成を持っています。CPUやメモリがあり、ネットワーク接続用のポートとHDD(ハードディスクドライブ、データを格納する磁気ディスク)を収めるスペースを持っています。

ローエンド以外の大半のNASはHDDを収めるスペースを複数持っています。HDDというものはコンピューターを構成するパーツの中でも比較的壊れやすいものです。しかしデータを保存するためのパーツであるため、壊れた時の被害が一番大きいパーツでもあります。複数台のHDDを搭載できるNASにはHDDが壊れたときにもデータを失わない工夫が施されています。

RAID


RAIDという、複数のHDDを仮想的に1台のHDDとみなす技術です。

RAIDにはいくつか種類があります。代表的なものは以下の5つです。

RAID0


RAIDの中にあって唯一安全性を保つ方式ではなく、性能を向上させるための方式です。ストライピングとも呼びます。2台以上のHDDにデータを分散して書き込みます。書き込みも読み込みも構成台数分だけ同時にできるので、高速化することが出来ます。反面RAID0を構成するHDDが1台でも壊れるとデータが破損するため読み出しができなくなります。安全性を低下させる代わりに性能を上げる技術です。RAID0.png 

RAID1


2台以上のHDDに全く同じ内容を同時に書き込む方式です。1台のHDDが壊れても他が壊れず残っている限りデータは失われません。書き込み性能はほぼ変わりませんが、読み込み性能については理論的には別々のHDDからデータの別の部位を読み出すことで高速化します。問題は効率で、2台で全HDDの総容量のうち2分の1、3台で3分の1という風に、台数分の1しか使用できない点が問題です。

RAID1.png RAID5


複数のHDDに分散してデータを書き込むという点ではRAID0と共通ですが、同時にデータからパリティというデータ復旧用の値を計算してこれも書き込みます。書き込み性能はパリティを計算する処理が必要となるため低下しますが、読み出し性能は向上します。3台以上のHDDが必要となりますが、総容量-1台分の領域を使用可能です。構成するHDDのうち1台まで壊れても、HDDを交換して「リビルド」という処理を行うことで修復が可能です。
RAID5.png

さらにはそれぞれのRAIDを組み合わせたRAIDもあります。例えば、RAID1で構築した仮想HDDを2つRAID0で使用すれば、4台のHDDのうち、それぞれのRAID1領域のうち1台まではHDDが壊れてもデータが失われない冗長性を確保しながら性能を向上させることが出来ます。これをRAID1+0、もしくはRAID10と言います。

 複数台のHDDを搭載可能なNASではRAIDを使用することが出来ます。これによりデータを安全に管理することができるようになります。

機能


データの保存機能は当然として、ユーザー管理とアクセスコントロール(ユーザーごとにアクセス可能なフォルダを決定できる)、プライベートクラウドの構築などが重要です。

ユーザー管理ができないNASはほとんど存在しませんが、プライベートクラウドの構築ができない製品は多く見受けられます。出先でもデータを活用したいと考えている人にとっては重要な機能となりますので、よくチェックすると良いでしょう。

メーカー


BUFFALOやアイ・オーデータ機器等のメーカーもNASを出していますが、NASに特に注力している専業メーカーの製品がオススメです。

QNAP、Synology、NETGEARです。企業や研究室などでの利用事例が多く、性能や品質、機能が優れていることに加え、ノウハウがネット上に多く蓄積していることが強みです。

私はSynologyの製品を使用している他、QNAP製品の保守を経験しています。

使用感ですが、Synology製品は全体的にまとまりが良いですが、拡張機能が少し乏しい印象を受けます。プライベートクラウド機能はポート番号を指定できないことが原因で、出先のネットワークの設定次第では使用できないことがありました。

QNAP製品は独自クラウド以外にownCloudというサードパーティ製のクラウドを構築することができ、443番ポート(一般的なHTTPS通信用のポートであり、通常開いている)で通信することができるため、大抵のネットワークでクラウドを利用可能という点が個人的には便利でした。一方で原因不明の負荷により性能が著しく低下するという問題に現在も悩まされており、安定性には難ありという印象です。

最後に


莫大なデータを持っているとデータの安全な管理という点で不安を抱えることになります。複数台のコンピューターが同一ネットワークにあれば、データの共有という厄介な問題が生じてきます。そうした問題を一挙に解決できるのがNASです。

家族で録りためてきた写真データの安全な保存、Dropboxのようなクラウドに上げるのは問題があるデータの保存、複数台のコンピューターでの同じiTunesライブラリーの使用など、NASはデータに関する不満を解消してくれる存在です。

是非1台、導入してみてはいかがでしょうか。

あなたの生活がちょっと快適になりますように。



 NAS ネットワーク RAID

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